給食室より
食育を振り返って
年の瀬まであと少しとなりました。園内はクリスマスの飾りで賑わい、子どもたちはあたたかな笑顔を見せてくれています。
今年も、各クラスでクッキングや行事食のほか、その日の献立で使用する野菜やきのこをちぎるお手伝いをしてもらい、なるべく旬の野菜に触れる体験をしてもらいました。お野菜が苦手な子も多いですが、自分が手伝ったお野菜の入っているメニューは「一口は食べてみようかな」と最初の一歩につながります。もし、その時食べられなかったとしても、野菜に触れて、野菜の名前を知り、形や色、においが子どもたちの記憶に残っていくことで、少しずつ“見慣れていく”ことも大事な食育の一つだと考えています。
今年の春には、サラダ用の春キャベツをちぎってもらいました。新しく入園した子も、クラスが一つ上がって環境が変わった在園児さんも4月はドキドキ。そんな中、緑色のふんわりキャベツが給食室から出てきて、お手伝いをお願いされます。初めてのことに固まってしまう子、キャベツに手を伸ばして黙々とちぎってくれる子、様々でした。
5月は、もも組さんにジャム用のいちごのヘタ取りをお願いしました。上手に指先を使っていちごのヘタを取り、「もっと取りたいー!!」とやる気満々のもも組さん。
午後のおやつには手作りのいちごジャムを塗ったパンケーキ。おやつをもっていくと、「良いにおい!」と嬉しそうな子どもたちでした。
夏にはとうもろこしの皮むきや、枝豆もぎを行いました。
とうもろこしは“コーン”の状態で見ることが多くなっていますが、とうもろこしの状態で持ってみると重みもあって、皮をむくのにも力が要ります。子どもたちも一生懸命に力を入れて皮をむいていき、ぎっしりつまった黄色の実を見て達成感を感じていました。枝豆もぎも上手に枝から豆をもいでいました。「枝豆ってこんな風に枝についていたのか」と思った子も多かったと思います。もいでもらった枝豆は枝豆ごはんにして提供したのですが、色も香りも良くてとても美味しく出来上がりました。
運動会のメニューは絵本“おべんとうばす”にちなんだお弁当メニューでした。
ハンバーグくんに卵焼きさん、エビフライちゃんに見立てたウインナーフライ、ブロッコリーくんととまとちゃん、おにぎりさんたちにみかんちゃん。
みんなおかわりもしてくれて、大喜びのメニューでした。
秋の野菜(さつま芋、しめじ、かぶ、れんこん、りんご)にも親しみました。
野菜の名前を知り、目の前で野菜を半分に切り、野菜のおなかがどうなっているのかを見てみます。「かぶは切ってもおなかが白いね」「れんこんは穴が開いているね」栄養士の声がけでみんな興味津々。野菜をじっくり見たり、触ったりしていました。
給食できのこを使う日には、きのこちぎりをしてもらいました。
きのこの独特な香りを感じながら、しめじやえのきをちぎってくれました。ちぎってもらったきのこは味噌汁やきのこたっぷりのハヤシライス、和風スパゲッティでいただきました。
もも組さんは、芋ほりのさつま芋で、餃子の皮を使った簡単なスイートポテトパイのクッキングもしました。
ポリ袋に蒸したさつま芋と砂糖、バターを入れてもみもみ。スイートポテトの餡を餃子の皮で包みました。さつま芋餡をたっぷり入れる子、量を控えめにして餃子の皮を包みやすくする子、指で模様をつける子など様々でした。
自分たちで苗植えから芋ほりをして、クッキングもしたさつま芋は本当に特別です。
にじいろのお友だちはさつま芋が大好きになりました。
明日はクリスマス発表会ですね。時々、給食室にも練習の声が聞こえてきました。素敵な会になるように、今月は冬野菜もたっぷり取り入れた献立で栄養士も応援しました。
12月後半も、クリスマスメニューやいちご組さんのクッキング“パフェ作り”、冬至などを予定していますので、楽しみにしてくださいね。